結論(30秒でわかる)

向いている人

  • 弓道の練習・審査で「中り/外れ」をタップするだけの最小限の操作で記録し、矢数と的中率を自動集計したい人(後述のとおり入力のしやすさは複数のレビューで評価されています)
  • App内課金や広告表示に煩わされず、無料で機能を使い切りたい人(後述のとおり課金要素は確認できません)
  • 弽(ゆがけ)をつけたまま片手で記録操作を完結させたい人(後述のとおりレビューで「弽をつけていても的中を記録できる」と評価されています)

向いていない人

  • 記録データの消失リスクをできるだけ避けたい人(後述のとおり「データが脈絡もなく消える」という不具合が複数のレビューで指摘されており、6年以上修正されていません)
  • 道具(弓・弦・矢・弽)ごとの的中管理やグラフでの詳しい可視化、指導メモの記録など、より高機能なアプリを求める人(後述の競合比較のとおり、同じジャンルには機能が豊富で活発に更新されているアプリが複数あります)
  • 開発が活発に続いているアプリを重視する人(後述のとおり最終更新は2019年12月で、6年以上機能追加や不具合修正がありません)

矢数手帳とはどんなアプリか

項目内容
アプリ名矢数手帳 - 弓道の記録帳
開発元個人開発者
価格無料(App内課金なし)
App Store評価★4.47(198件)
リリース2019年5月28日
最新バージョン1.0.3(2019年12月15日更新)
対応OS / サイズiOS 10.0以上 / 27MB
年齢レーティング4+
カテゴリスポーツ / ライフスタイル

(以上、App Store公式ページ掲載情報、2026年8月20日取得)

App Store掲載の説明によれば、本アプリの機能は「中り外れをタップするだけで簡単に記録」「その日の矢数・射率は直ちに計算」というシンプルな1点に絞られています。記録は日次・月次で自動集計され、iCloudにバックアップされるため機種変更時にも引き継げるとされています。開発元の公式サイトはApp Store公式ページ上には掲載がなく、今回の調査環境で確認できる範囲では見当たらなかったため、本記事の課金・機能に関する記述はすべてApp Store公式ページの掲載情報(2026年8月20日取得)にもとづいています。

課金構造を分解する

App Store公式ページの確認(2026年8月20日取得)によると、本アプリにApp内課金は一切ありません。価格表示も「無料」のみで、サブスクリプションや広告非表示などの課金アイテムは存在しないことを確認しています。

中り外れの記録、日次・月次の集計、iCloudバックアップといった説明文に記載された機能はすべて無料で制限なく使えます。後述の競合比較のとおり、iTunes Search APIで確認できた弓道の的中管理アプリ8本もすべて無料表示でした。弓道の練習記録アプリというジャンル自体、課金モデルよりも個人開発者の善意で維持されている性格が強いといえそうです。

レビュー7件を分析してわかったこと

App Store公開データ(2026年8月20日取得)によると、本アプリの評価件数(★の数のみ)は198件、平均★4.47です。本文付きで投稿されているレビューはRSSで取得できる範囲で7件でした(取得できた7件の平均は★3.86)。500件規模の定量分析を行う他記事とは前提が大きく異なる少数サンプルである点を先にお断りしておきます。

内容を分類すると、次のとおりです(1件が複数テーマに該当する場合は重複カウント)。

言及カテゴリ件数全7件中の比率
タップだけの入力操作のシンプルさ・片手操作への評価4件57%
「データが脈絡もなく消える」という不具合への言及3件43%
マス単位での入力訂正機能が欲しいという要望2件29%
グラフの見づらさ・機能不足への不満2件29%

7件の範囲で読み取れることは3つあります。

① 入力のシンプルさは一貫して評価されている。 「⭕️❌の数だけ記録できれば良いので、シンプルで使いやすいアプリです」「自分の的中が見やすく、片手で簡単に付けられるため、弽をつけていても的中を記録できます」といった評価があり、弓道特有の「弽をつけたまま片手で操作したい」というニーズに応えている点が繰り返し言及されています。

② 「データが消える」不具合が、投稿時期の異なる複数のレビューにまたがって指摘され続けている。 2023年9月投稿のレビューでは「データがなんの脈絡もなく消えます。1時間前には残っていたデータも消えてたりします」、2022年4月投稿では「データが1度消えたことがあり、原因も分かりません」、2021年10月投稿でも「ここ最近開いたときに記録が消えてます」と、少なくとも2021年から2023年にかけて同種の不具合が繰り返し報告されています。最新バージョン(1.0.3)は2019年12月が最終更新のため、この不具合はその後修正されていないとみられます。

③ 訂正機能とグラフ機能の弱さが、シンプルさの裏返しとして指摘されている。 「修正したい箇所まで消してもう一度入力しなおさないとならない」「入力間違えたときにマスごとに訂正できると助かる」というマス単位訂正への要望が2件、「グラフなど他の機能が残念」「中りの部分をタップすると中りが何本か、といった情報も表示されないのが不便」というグラフ機能への具体的な改善要望が1件(4点の要望を含む)あります。いずれも「機能を削ぎ落としたシンプルさ」の代償として生じている不満で、①の評価と表裏一体の構図です。

競合アプリとの比較

iTunes Search APIで「弓道」を検索すると(2026年8月20日取得)、的中管理・練習記録を目的にした個人開発アプリが8本以上ヒットします。代表的なものと比較しました。

アプリ名評価開発元特徴
矢数手帳(本記事)★4.47(198件)個人開発者タップで中り外れを記録、日次・月次で自動集計。2019年12月から更新停止
弓道的中管理 採点簿★4.66(2,409件)個人開発者(別人)2014年リリースの最古参。記事作成10日前の2026年8月10日に更新済みと開発が非常に活発
弓道的中管理 採点簿Pro★4.74(907件)個人開発者(採点簿と同一)上記の上位版。道具(弓・弦・矢・弽)別の的中記録、グラフ、指導メモ機能を追加。2026年8月9日更新
TEKKAN★4.56(177件)個人開発者2023年リリース。2026年4月28日更新で継続開発中
的中記録★4.24(38件)個人開発者2019年リリース。最終更新は2024年1月29日
皆弓(Kyudo)★4.90(10件)個人開発者2026年4月リリースの新興アプリ。記録・分析に加えSNS機能や国民スポーツ大会対応をうたう
QDBase★5.00(2件)個人開発者2026年5月更新。「弓道の的中管理に特化」を掲げる2025年11月リリースの新興アプリ
弓道記録管理★4.00(2件)個人開発者2026年1月リリース、2026年7月更新の新興アプリ
Yumimemo評価なし(0件)個人開発者2026年6月リリースの最新アプリ。記事執筆時点で評価実績はゼロ

(評価・開発元・リリース情報はすべてiTunes Search / Lookup APIより2026年8月20日取得)

この比較から見える構図は3つあります。

① 弓道の的中管理という一点特化のジャンルに、個人開発者が9本近くひしめく激戦区になっている。 いずれも機能は「的中の記録・集計」というほぼ同じ目的に絞られており、大手企業の参入は確認できません。

② 最大手2本は同じ開発者による姉妹アプリで、記事執筆時点でも極めて活発に更新されている。 「採点簿」(2,409件)と「採点簿Pro」(907件)はいずれも記事作成の10日・11日前に更新されており、評価件数でも矢数手帳(198件)を大きく上回っています。ただしこの2本は、App StoreレビューRSSで確認できる範囲では本文付きレビューが0件で、評価件数の多さに反して、実際の使用感を裏付ける文章情報は今回確認できませんでした。

③ 2025年11月〜2026年6月の約7ヶ月間だけで4本の新興アプリ(皆弓・QDBase・弓道記録管理・Yumimemo)が立て続けにリリースされている。 弓道の的中管理という小さな市場に、今なお新規参入が続いていることがわかります。ただしいずれも評価件数は10件以下にとどまり、実績という点では最大手2本や矢数手帳にまだ及んでいません。

矢数手帳は、この激戦区の中で最も長く更新が止まっている部類に入りますが、198件という評価件数は新興4本の合計を大きく上回り、かつ本文付きレビューが実際に取得できる数少ないアプリの1つです。「シンプルさと引き換えにデータ消失リスクを抱えた枯れたアプリ」と、「機能は豊富だが実際の使用感が確認しづらい活発なアプリ」のどちらを選ぶかは、後述のFAQも参考に判断材料にしてください。

無料版はどこまで使えるか

  • 中り外れの記録、日次・月次の自動集計、iCloudバックアップといった、説明文に記載された機能はすべて無課金で利用できます
  • App Store公式ページの確認(2026年8月20日取得)ではApp内課金の商品は一切表示されておらず、機能制限のある「無料版」と「有料版」の区分も見当たりません
  • 前述のとおりマス単位の入力訂正やグラフの詳細表示など、レビューで要望されている機能は無料・有料を問わずApp Store公開情報からは確認できませんでした

アプリの利用をやめたい場合

本アプリにはApp内課金が一切なく、月額・年額のサブスクリプションも存在しません。そのため「解約」という概念自体がなく、利用をやめたい場合はアプリを削除するだけで完了します。課金トラブルによる返金対応を心配する必要もありません。

一方で、前述のとおり「データが脈絡もなく消える」という不具合が複数のレビューで指摘されています。開発が2019年12月を最後に止まっているため、開発者への問い合わせ窓口や修正の見通しはApp Store公式ページ上では確認できませんでした。データ消失のリスクを避けたい場合は、前述の競合アプリ、特に活発に更新されている「採点簿」「採点簿Pro」「TEKKAN」への乗り換えを検討するのも一つの方法です。

よくある質問

Q. 矢数手帳は無料で使える?

A. はい。App内課金は一切なく、中り外れの記録や日次・月次の自動集計を含むすべての機能を無料で利用できます(2026年8月20日、App Store公式ページで確認)。

Q. どんなことができるアプリ?

A. 弓道の練習・審査で射た矢の中り・外れをタップするだけで記録し、その日の矢数・的中率を自動計算します。記録は日次・月次で集計され、iCloudにバックアップされます。

Q. 2019年から更新が止まっているのに、今でも使える?

A. App Store公開情報では最終更新が2019年12月15日(バージョン1.0.3)のまま6年以上経過していますが、2024年3月20日投稿のレビューが確認できており、少なくともその時点までは動作していたとみられます。ただし開発が止まっている以上、今後のiOSアップデートで動作しなくなるリスクは否定できません。

Q. データが消えるという不具合は本当?

A. 2021年10月・2022年4月・2023年9月投稿のレビューでそれぞれ「データが脈絡もなく消える」という趣旨の指摘が確認できます。最終更新が2019年12月のため、この不具合はその後修正されていないとみられます。頻繁な記録が必要な場合は注意が必要です。

Q. 他の弓道記録アプリと何が違う?

A. 前述の競合比較のとおり、同じ開発者による「採点簿」「採点簿Pro」は道具別の記録やグラフなど機能が豊富で、記事執筆時点でも活発に更新されています。矢数手帳はそれらと比べて機能を「中り外れの記録」だけに絞り込んだ最小限の設計で、操作のシンプルさを重視する人に向いています。

まとめ

矢数手帳は、弓道の練習・審査で射た矢の中り・外れをタップ1つで記録できる、個人開発の一点特化アプリです。レビュー7件の範囲では、片手での操作しやすさが一貫して評価されている一方、「データが脈絡もなく消える」という不具合が2021年から2023年にかけて繰り返し指摘され、開発が2019年12月から6年以上止まっているため修正の見込みは薄いのが実情です。それでも2024年3月まで新しいレビューが投稿され続けている実績があり、同ジャンルには2026年に入っても新興アプリが次々に参入するほど活発な競合がひしめいています。弽をつけたまま片手でとにかくシンプルに記録したい人には試す価値がありますが、データ消失リスクが気になる場合は、記事執筆時点でも活発に更新されている「採点簿」「採点簿Pro」への乗り換えを検討してもよいでしょう。

本サイトでは他にも、大手メディアが扱わない個人開発の一点特化アプリを取り上げています。開発が止まっても実用され続けている理由を検証した木魚Proのレビューや、10年間更新が続く記録管理アプリとしての対照例であるけん玉ワールドカップ トリックシートのレビューもあわせてどうぞ。


本記事の数値データはすべて2026年8月20日にApp Store公開データおよびiTunes Search/Lookup APIから取得したものです。開発元の独立した公式サイトはApp Store公式ページ上では確認できなかったため、課金・機能に関する記述はすべてApp Store掲載情報にもとづいています。評価件数198件に対し本文付きレビューはApp StoreのレビューRSS(応答が不安定なため複数回リトライして取得)で確認できた範囲で7件のため、断定的な結論は避け、確認できた範囲での傾向として記載しています。レビューポリシーは運営者情報、広告の取り扱いはPR表記ポリシーをご覧ください。