結論(30秒でわかる)

向いている人

  • 訪れた駅を写真付きで記録し、路線ごとの訪問達成率を数字で見ながら「乗りつぶし」を進めたい人(後述のとおり、路線・鉄道会社・現在地周辺など複数の方法で駅を検索し、訪問記録を蓄積できます)
  • 1台のiPhoneで完結させて使う人(後述のとおり、iPhoneとiPadでのデータ同期ができないという報告があります)
  • 課金するとしても数百円単位の少額に留めたい人(後述のとおり、広告非表示や機能解放は1つ160円からの買い切りで、必須ではありません)

向いていない人

  • 複数のiOSデバイスでデータを同期しながら使いたい人(後述のとおり、レビューで「iPhoneとiPadとで同期できない」という具体的な不満が報告されています)
  • 新幹線や在来線を「区間」単位で厳密に乗りつぶし管理したい人(後述のとおり、駅への訪問記録が路線全体の「乗車済み」に反映されてしまうという指摘があります)
  • アプリの動作の安定性を最優先する人(後述のとおり、駅名をタップした際にアプリが強制終了するという報告が複数バージョンにわたって寄せられています)

乗り鉄撮り鉄とはどんなアプリか

項目内容
アプリ名乗り鉄撮り鉄
開発元個人開発者
価格無料(App内課金あり。詳細は後述)
App Store評価★3.23(97件)
リリース2013年1月4日
最新バージョン10.0(2026年9月11日更新)
対応OS / サイズiOS 18.6以上 / 10.9MB
年齢レーティング4+
カテゴリ旅行、ユーティリティ

(以上、App Store公式ページ掲載情報、2026年9月17日取得)

App Store掲載の説明によれば、乗り鉄撮り鉄は「日本全国の鉄道駅乗りつぶしアプリ」です。JR・第三セクター・私鉄の駅を訪れた日時とメモを記録でき、駅ごとに写真を撮影して「訪問した証拠」として残せます。全国の鋼索鉄道(ケーブルカー)や日本国有鉄道時代・廃止路線の一部データも収録しており、駅は鉄道会社・路線・地図上の指定ポイント・現在地周辺・市区町村・キーワードなど複数の方法で検索できます。路線ごとの駅訪問達成率や訪問済み駅数が表示されるため、「あと何駅でその路線をコンプリートできるか」が一目でわかる仕組みです。

そのほか、指定した駅に近づくと通知するジオフェンシング機能(乗り過ごし防止アラームとしても使える)、駅到着をXやLINEに投稿する機能、駅周辺の天気表示、マップアプリ・グーグルマップと連携した経路検索など、駅を巡る行為そのものを支援する機能が一通りそろっています。乗換案内や運行情報のような、一般的な鉄道アプリが備える機能は搭載されていません。

本サイトでは他にも、鉄道ファン向けの一点特化アプリとして、実在の車両のドア開閉音だけを再現するDoorSimのレビュー、NFCタッチで駅のデジタルスタンプを集めるエキタグのレビュー、車内LCD表示をGPS連動で再現するTrainLCDのレビューを掲載しています。同じ「鉄道×記録・収集」というテーマでも、駅を訪れた記録そのものを蓄積する乗り鉄撮り鉄は、この中では最も古株にあたるアプリです。

課金構造を分解する

App Store公式ページのApp内課金欄をWebFetchで確認したところ(取得日2026年9月17日)、5種類の商品が個別に用意されていました。

商品名価格種別
路線データ更新権利¥500サブスクリプション(1年間、初回1か月無料)
広告非表示¥160買い切り(非消費型)
iCloud Driveバックアップ・リストア¥160買い切り(非消費型)
画像保存枚数の制限解除¥160買い切り(非消費型)
乗り鉄チャート分析¥160買い切り(非消費型)

(App Store公式ページのApp内課金欄より、2026年9月17日取得)

App Store説明文によれば、「路線データ更新権利」だけがダイヤ改正などに対応した最新路線データへの更新を提供するサブスクリプションで、契約単位は1年・初回1か月無料・解約はいつでも可能とのことです。残る4つは広告非表示・iCloudでのバックアップ復元・保存できる画像枚数の上限解除・訪問傾向を分析するチャート機能という、それぞれ独立した買い切り型の機能解放です。基本の駅検索・訪問記録・写真撮影・ジオフェンシング通知といった中核機能はすべて無料の範囲に含まれており、課金しなくてもアプリの主目的である「駅の乗りつぶし記録」自体は成立します。

この「必要な機能だけを160円単位で個別に買い足せる」構造は、月額・年額のサブスクリプション1本に機能をまとめる一般的なアプリとは対照的です。実際、あるレビューでは「広告非表示用の課金が有ると知らなかったので、早速購入させて頂きました」という投稿があり、存在に気づけば少額で気になる部分だけを解消できる反面、購入前にはどの不満がどの商品で解決するのか分かりにくい面もうかがえます。

レビュー27件を分析してわかったこと

App Store公開データ(2026年9月17日取得)によると、本アプリの評価件数(★の数のみ)は97件、平均★3.23です。App StoreのレビューRSSでは本文付きレビューを27件取得できました。★の内訳は、★1が4件、★2が2件、★3が2件、★4が7件、★5が12件で、27件の平均は★3.78でした。全体評価の★3.23より本文付きレビューの平均がやや高く出ていますが、件数が27件と限られるため、この差をもって「本文付きレビューの方が高評価に偏る」と断定はできません。

最も目立ったのは「アプリが強制終了する」という不具合報告で、27件中3件が具体的に言及していました。 「アプリをダウンロードして開けたのにタップしても何も反応しません」(★1)、「駅名のところを押したりするとアプリが強制的に落ちるのを改善してほしいです」(★3、バージョン9.8.6)、「撮影駅履歴の復元だけ実行途中でランダムにアプリが落ちてしまう」(★5、バージョン9.9.9)という投稿があり、いずれも具体的な操作(駅名タップ・バックアップ復元)を起点にした報告です。3件目の投稿では、後日開発者が対応し「ご丁寧に改善いただけました」という追記が本文に残されています。

iPhoneとiPad間のデータ同期に関する不満も複数見られました。 「iPhoneとiPadとで同期できないですね。これだけの膨大な入力データを同じ事2回書くなんて、めっちゃしんどいです。挫折しました。」(★2、バージョン1.6.5)という投稿があり、複数端末での利用を前提にすると運用が難しいことがわかります。iPadの横画面表示に非対応という報告(★1)も別途あり、iPad対応そのものが手薄な時期があったこともうかがえます。

「乗りつぶしの基準」への批判も具体的でした。 「基本的に『鉄道路線jp』がベースなので、根本的な問題が同じです。すなわち、乗り潰しの基準が『区間』ではなく『駅』なので、例えば東海道新幹線で東京駅をマーキングすると、東京〜品川間を乗車したことになってしまいます。」(★2)という投稿は、本アプリが「駅への訪問」を単位にしているため、実際には乗っていない区間まで「乗車済み」に数えられてしまう設計上の限界を具体的に指摘しています。別の投稿でも「全国路線の乗りつぶしマップのようなものを期待していた。全駅下車の管理は楽だろうけれど、路線乗りつぶしには向かない」(★3)と、同様の期待とのズレが語られています。

路線データそのものの正確性を求める要望も4件ありました。 「わたらせ渓谷鐵道が栃木県のみにある(群馬県も通っているの)でそこを修正してほしい」「南武線と南武支線や常磐線と常磐線各駅停車を別路線扱いにしてほしい」「伊東線がJR東海になっています。修正をお願いします」といった、路線区分・所属会社の細部に関する具体的な指摘です。一方で「高輪ゲートウェイ駅がない」という投稿(★5)には、投稿者自身による追記で「更新したら出てきました」という解決報告が残されており、こうした指摘の一部は実際にアップデートで反映されています。

好意的なレビューでは、開発者の対応の速さと、駅巡りという趣味そのものへの満足が目立ちます。 「質問メールを送ったら、丁寧な返事を頂けました」「全国地図で訪問駅を表示する機能は、現在のところ、アプリのメモリ消費の問題点から未実装だそうです」といった、開発者との直接のやり取りを紹介する投稿が複数あり、個人開発ながら問い合わせ対応が機能していることがうかがえます。また「乗り鉄でも撮り鉄でもないのですが、とても便利なアプリです」「よく出来ています、乗り鉄では無くとも楽しめます」のように、鉄道趣味の当事者以外からの好意的な評価も見られました。

競合アプリとの比較

iTunes Search APIで「駅 訪問記録」を検索して見つかった、同じ「駅・路線の訪問記録」というジャンルのアプリと比較しました(2026年9月17日取得)。

アプリ名評価開発元価格特徴
乗り鉄撮り鉄(本記事)★3.23(97件)個人開発者無料+App内課金5種(各¥160〜)駅単位の訪問記録・写真・達成率表示。2013年から2026年まで開発継続中
乗り鉄コレクト★4.54(26件)個人開発者無料+広告非表示¥800(買い切り)路線ごとの「乗車済み距離」達成度を表示。2025年8月リリースの新興アプリ
駅ログ!★3.8(35件)個人開発者無料(App内課金の記載なし)駅の訪問履歴に加え口コミも記録できる。2022年7月リリース

(評価・開発元・価格はiTunes Search / Lookup APIおよびApp Store公式ページより2026年9月17日取得)

この比較から見えるのは、同じ「駅・路線を巡った記録を残す」という発想でも、何を「乗りつぶしの単位」とするかがアプリごとに異なる点です。乗り鉄撮り鉄と駅ログ!は「駅への訪問」を単位にしているのに対し、乗り鉄コレクトは「路線ごとの乗車済み距離」を達成度として表示する設計で、前述のレビューで指摘されていた「区間ではなく駅を単位にすることの限界」を回避しやすい構造です。ただし乗り鉄コレクトは2025年8月リリースの新興アプリで評価件数も26件と少なく、乗り鉄撮り鉄が13年かけて蓄積してきた路線データの網羅性(廃止路線やケーブルカーまで収録)にはまだ及ばないと考えられます。課金面では、乗り鉄コレクトが広告非表示のみの単純な買い切り(¥800)、駅ログ!はApp内課金の記載自体がないのに対し、乗り鉄撮り鉄は5種類の商品に機能を分けている点が際立った違いです。

無料版はどこまで使えるか

前述のとおり、乗り鉄撮り鉄の中核機能である駅検索・訪問記録・写真撮影・路線ごとの達成率表示・ジオフェンシング通知・SNS投稿・マップ連携は、すべて無料の範囲で利用できます。課金が必要になるのは、広告を非表示にしたい場合、iCloud経由でのバックアップ・復元を使いたい場合、保存できる画像の枚数を増やしたい場合、乗り鉄チャート分析機能を使いたい場合、そしてダイヤ改正などに対応した最新の路線データへ更新したい場合の5つに限られます。

ただし前述のとおり、iCloudバックアップの復元処理中にアプリが強制終了するという報告や、iPhoneとiPadの間でデータを同期できないという報告があるため、課金してiCloudバックアップ機能を使う場合でも、データの完全性については過度に期待しすぎない方がよさそうです。

解約方法(手順)

「路線データ更新権利」はサブスクリプションのため、解約の手続きが必要です。App Store公式ページの説明によれば、手順は次のとおりです。

  1. iPhoneの「設定」アプリを起動する
  2. 画面上部の「Apple ID、iCloud、メディアと購入」を選択する
  3. 「サブスクリプション」を選択する
  4. 一覧から「乗り鉄撮り鉄」を選択する
  5. 表示された画面で自動更新を解除する

解除後も、契約期間の終了日まではサブスクリプションの機能(路線データ更新)を利用できます。期間終了日の24時間以上前に解除しないと、契約が自動更新され課金される点は、他の多くのサブスクリプション型アプリと同様の注意点です。なお、広告非表示・iCloudバックアップ・画像保存枚数解除・チャート分析の4商品は買い切り(非消費型)のため、そもそも解約という概念がなく、機種変更時などはレシート復元で引き継げます。

よくある質問

Q. 乗り鉄撮り鉄は無料で使える?

A. はい。駅検索・訪問記録・写真撮影・達成率表示・ジオフェンシング通知といった中核機能はすべて無料です。広告非表示やiCloudバックアップなど5種類の追加機能だけがApp内課金(¥160〜¥500)の対象です。

Q. iPhoneとiPadの両方でデータを共有できる?

A. レビューには「iPhoneとiPadとで同期できない」という具体的な報告があります。iCloudバックアップ機能(有料)を使えば手動での退避・復元は可能ですが、本記事執筆時点で確認できた投稿の範囲では、リアルタイムな自動同期は想定されていないようです。

Q. 新幹線や在来線を「区間」単位で厳密に乗りつぶし管理できる?

A. できません。本アプリは「駅への訪問」を記録の単位としており、レビューには「東海道新幹線で東京駅をマーキングすると、東京〜品川間を乗車したことになってしまう」という具体的な指摘があります。区間単位の乗りつぶしを重視する場合は、後述の競合アプリ「乗り鉄コレクト」のような路線距離ベースの設計の方が目的に合う可能性があります。

Q. 開発は今も続いている?

A. 2013年1月のリリースから2026年9月(バージョン10.0)まで、13年近く途切れずに更新が続いています。最新バージョンでは撮影画像の拡大縮小操作が追加されました。

まとめ

乗り鉄撮り鉄は、日本全国の鉄道駅を訪れた記録を写真付きで蓄積していく、駅の乗りつぶしという趣味に特化した個人開発アプリです。2013年から2026年まで13年近く開発が続く継続性と、路線データの網羅性は際立った強みですが、投稿済みレビュー27件の範囲では、駅名タップ時の強制終了やiPhone・iPad間の同期不可、「区間」ではなく「駅」を単位とすることへの批判など、具体的な不満も同じ数だけ確認できました。課金は5種類に細分化されており、必要な機能だけを少額で買い足せる反面、購入前にはどの不満がどの商品で解決するのか分かりにくい構造です。訪れた駅を写真とともに記録し、路線ごとの達成率を眺めながら乗りつぶしを進めたい鉄道ファンには試す価値がありますが、複数端末での同期やデータの完全性を重視する人は、無料の範囲でまず自分の使い方に合うか確認することをおすすめします。


本記事の数値データはすべて2026年9月17日にApp Store公開データ、iTunes Search/Lookup API、およびApp Store公式ページのWebFetchによる確認から取得したものです。評価件数97件に対し、本文付きレビューはApp StoreのレビューRSSで取得できる範囲では27件だったため、レビュー内容にもとづく分析はこの27件の範囲にとどめて記載しています。開発者公式サイト(artisanforce.com)の存在はApp Store掲載情報から確認できましたが、本記事執筆時点ではネットワーク接続の制約でアクセスできなかったため、課金・機能に関する記述はすべてApp Store掲載情報および本文付きレビューの記述にもとづいています。レビューポリシーは運営者情報、広告の取り扱いはPR表記ポリシーをご覧ください。